子供に向けてのコーチング。おすすめ本。

私が大学受験をした頃に比べ、指導法も教材も比べものにならないほどの質の良いものがあふれています。それらをどのように自分に合ったものを探して行き取捨選択していくか、また生徒に対してもどのようなアドバイスをしていくか時代に応じて我々指導者の側も変化していく必要があります。
その中でコーチングに関しては職業柄参考になるものを取り入れようとしていますが、最近読んだコーチングの本の中でためになった以下の3冊をご紹介します。
目次
- 子どもの「やりたい」を引き出すコーチング
- 新 コーチングが人を生かす
- 子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方
1.子どもの「やりたい」を引き出すコーチング
題名の通り、子供に対してのコーチングに特化している本です。
<こんな方におすすめです>
□5~15歳のお子さまがいる方
□忙しくてなかなか子どもと向き合えていない気がする
□子どもの個性を大切にした接し方をしたい
□子どもに対して1人の人間としてコミュニケーションをとりたい
□指示や命令をしないで、子どもの話をじっくり聞きたい
子どもの「やりたい」を引き出すコーチング
子供を伸ばすのに、褒めるということは1つの方法です。テストで100点を取ったりしたときに褒めてあげるなど、良い結果に対して褒めるということは意識せずともよくやっていることだと思います。
ただ、漢字の練習を以前よりたくさんやるようになったり、テストをやってみたら前と同じ40点だったとしても(でもたくさん練習するようになってえらいね)などと褒めることが行為承認といいます。
自分を振り返ってみても、この相手の行為を認めるという事はまだまだ少ないかなと思います。もっと子供を注意深く観察してあげ、小さな努力を認めてあげるようなことをしていかなければと感じました。
また、
相手の話を聞くことにしても、
話を聞く側が思う話を聞いたという行為と話す側が思う話を聞いてもらったという行為はかなりの開きがある
というのはなるほどなと。
我々は生徒によく
聞いていた?理解した?と投げかけます。
生徒は大体分かったと言いますが、
その分かったにも程度の差がありますね。
投げかける側と受け取る側では、
この場合でも差があるということにも似ているなと感じます。
子供のやる気を無くすのは簡単ですが、なんとかやる気を引き出してあげたいなと思う本でした。
2.新 コーチングが人を生かす
◉こんな方にオススメ
●初めて部下を持ったが、どう接したらよいか自信がない
●つい一方的に話してしまい、自発的な動きを引き出すことができない
●なんとなく不満そうな相手にどう接したらいいか悩んでいる
1)すべてのビジネスパーソンに
部下、社員の育成に。営業や接客のスキルアップに。テレワークの対話の改善に。1on1をレベルアップするために。
2)教育に、子育てに
コーチングで「子どもとの関係性が変わった」という声は、本当にたくさん届きます。「子育てコーチ」は新たなジャンルとして定着しました。
3)スポーツに
厳しい競争を勝ち抜くために、また多様な選手をマネジメントするために、多くのスポーツでコーチングを取り入れられています。
4)医療に関わる方に
チーム医療の必要が叫ばれる今、コーチングは医療業界で研究され、盛んに導入されています。
新 コーチングが人を生かす
幅広い業界・内容について紹介されているのでここでは
2)教育に、子育て
を中心に。
この本ではさまざまな状況に応じたコーチングの例がありますが、
こんな場合はこのスキル
といったようなことを記してくれているのはすごく使いやすい。
個人それぞれに特に必要なコーチングを必要に応じて探すことができます。

相手があまり話してくれないとき
1.すぐに答えられる小さな質問をする
2.”なぜ”の代わりに”なに”を使う
3.正直に自分の気持ちを話す
4.過去を振り返り、未来への素材を集める
といったまとめがあり、読み返しやすい本でした。
我々説明する側は、どうしても説明中心で相手の話を聞かずに進めがちなのですが、もっと受け取る側の意識にも気持ちを傾けなければと思いました。
特に
なぜ?ということを考えるのは大切なことだとは思いますが、
なぜ〜なの?と会話で投げかける時に、
なぜは使い方によっては、相手の責任を追求してしまう強い言葉になりうるなというのは思うところがありました。
なぜ〜しないの?という、相手を否定する使用方が多いので使い方には気をつける必要がありそうですね。
この本にもあるように
「なにが目標達成の障害になったんですか?」という聞き方もありますね。自分の語彙力もあげなければと感じます。
3.子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方
子どもをよい子に育てたい。そのあまり、声をかけ、世話をやきすぎて、依存心の強い、自立できない子どもが増えているといいます。しかし、子どもの将来を思うのなら、自分で考える力、周りとうまくやっていける本物の「生きる力」を身につけさせるのが親の務めです。本書では、コーチングの技術を応用して、子どもの内なる能力を引き出し、子どもが自分で考え、答えを出せる子育て法を紹介します。
子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方
本書は塾講師である私にも参考になりますが、特に子育てをされている親御さんにあった本なのではないかと感じました。育児書などでもありそうな、親の役割は何なのかというところから入り、
ハートフルコミュニケーションで目指すのは子どもの自立
親の役割は子どもを思いのままに動かすこと?
子育ての視線は子どもの今ではなく未来へ
といった内容に展開していきます。
良いことは多く書かれていて参考にはなります。具体例も多いです。
正直にいうと一昔前の感覚のところもありますし、今の親御さんは実践されていることも多いのかなと思いました。調べてみると2007年出版なので、上の二つに比べては、現代の感覚と多少変化しているところもあるなと感じました。
子育ては何が一番の正解なのかは難しいとは思いますが、さまざまな具体例がある参考になる本です。
これらの本はAMAZONの読み放題で読むことができました。
30日間は無料で読めるのでおすすめですよ。
